モンスタークライアントの見分け方とうっかり引き受けた時の対応
フリーランスの頭を悩ませるモンスタークライアント。
話が二転三転する、報酬外の要求、未払い、修正に次ぐ修正…
モンスタークライアントも傾向があるので、見分け方を身につければ少しは回避できるはず。
そしてうっかり依頼を引き受けてしまった時に、どう対応するかで今後の予防策にもなるでしょう。
引き受けたくないモンスタークライアント、どうお付き合いするのかを今回はお話していきますね。
モンスタークライアントの行動パターン
モンスタークライアントも、フリーランスの立場から見るに悪気があってそうなった訳ではないと信じたい。
しかし結果的に振りまわされたり、報酬の割に疲弊してしまったりするのは稼ぐ効率も落ちてしまうもの
「なんだかヤバイな…」という匂いを察知できれば、トラブル回避につながりますよね
(後から気が付いて逃げられない場合もありますが)
わたしが過去に体験した、モンスターであろうクライアントの傾向はこのような感じでした。
指示内容が理解できない
きっと業界の専門用語を使われているのでしょうが、何をしてほしいのかがさっぱりわからない打診がありました。
そもそも挨拶もありません(笑)
「こういった表があるので当社のリストと紐づけしてどーたら…」
今見返すと3回ぐらい同じやり取りをしていました。ええと、わたしはその紐づけとやらが知りたいのだ。
しかし紐づけが何たるかが一向に出てこない。
最後には「わかりづらいですか?」
いやいや逆ギレしないで。wwちゃんとマニュアルを持ってきてほしいのですよ当方はね。
ちょっと面倒そうなので「他案件が立て込んでいまして」と丁重にお断りしました。
担当が複数名つく
作業している途中に担当者が増えていき、作業者わたし一人に3人の担当がつくという事例がありました。
最初はオーナーと連絡係の事務員さんだけだったのが、途中から作業指示係さんが加わり3人体制に。
(この時点で作業指示係さん挨拶なしに乱入。感じ悪い)
最初はオーナーと打ち合わせをしていたはずなのに、いつの間にかオーナーを通さず3人目の指示係さんに言ってくださいと。
(そもそもこの人誰なんですかw)
1対3でグループチャットを組まれ、タスク出しの宛名も担当者宛にしないとダメで
質問してすぐ返答してもらえるかと思いきや、オーナーに同じグルチャ内で相談するという(意味がわからない)
さらにはどんどん業務が増えていき、三方から指示が飛んでくるし何これーーー
最後には「10分に1回でいいので見てもらえませんか?難しいようなら作業中断も受け付けます」と来たので
そんないとまはございませんと、即お断りさせていただきました。
頼むから窓口は一人にしておくれ…
孫請け案件
厄介なのが、代理店が間に入って親クライアントと連絡を取り合っているパターン。いわゆる孫請け案件。
間に入っているディレクターは板挟みなので、クライアントにいい顔したいがためにこちらのケツを叩いてくるという。
仮払いもおろそかなのに、納期詰められた時がありましてこの時わたし22時間連続で作業しましたよね
ディレクターは待っているだけなので、スプレッドシート内でわたしの周りをウロウロしたりチャットワークで逐一気にかけてきたり。
納期伸ばしてもらうのはわたしの中にないので、できるったらできますっつってるのに何回も何回も「大丈夫ですか?」「無理しないでくださいね」
そのメッセ対応するための手が取られる時間のほうが勿体ないって…
ちなみにこの案件2回請けたのですが、2回目件数が足りずに終わってしまい支払いがGWを挟むことに。
GWを明けても連絡はなく、こちらが催促してやっと支払されました。
「またこういった案件がありましたらよろしくお願いします~」というチャットワークのメッセージを冷ややかに見ながら
そっとメンバーから退席したのでした…
作業指示を出す立場でありながら「教えてもらえますか?」
もしできるならこういった作業をしてほしい、とこちらに依頼しておきながら
クライアント自身がやり方をわかっていなく、「初めてなので教えてもらえますか?」「もしやり方わかっていましたら教えてください」
あの…わたしどういった立場なんでしょう。(笑)
こちらが作業指示を受けて作業をする立場なのに、教えてくれとは何事…
ふわっと要望を伝えておけば勝手にやってもらえると思っていたのでしょう
クライアント毎に作業内容が違うことと、そちらのやり方に合わせたいと返したら一生懸命調べたらしいですがやっぱり支離滅裂。
当初の作業内容にはなかった指示だったので、当初依頼通り作業して精算させていただきました。
モンスタークライアントへの対応方法
まぁそんな我々を振り回すモンスタークライアントも、フリーランス側が毅然とした態度や
細かい擦り合わせを何度も行うことによって、モンスターが解消される場合も多いです。
いつまでも被害者であってはならぬ!
作業指示を確認したら自分の解釈を伝える
作業指示やマニュアルを一通り読んでみて、自分で段取りができたら
作業の進め方を伝えて「こういった解釈でよろしいでしょうか?」とお伝えすることがあります。
支給されているExcelなどのシートがあれば、そちらを改変してよいかどうかも確認。
あまり何回も聞きすぎるのもアレなので、自分の段取りを伝えて「こういった手順で進めてまいります」と伝えたら作業開始。
共通のスプレッドシートだと先方が閲覧に来られたりするのであまりやっていなかったですが
やっぱり事故りますね…念には念を入れないといけないなと痛感しております。
細かいと言われようが何度も丁寧に確認する
たとえばわたしリスト作成の際、Excelの進め方や抽出基準が合っているかどうか
きりのいい1ブロック終わった時点(だいたい10件ぐらい)で一旦シートを提出して見てもらっています。
少ない件数なら修正を頼まれても対応しやすいですし、引き続きの作業が自信を持って進められます。
何よりダメージが少ない(笑)
普段1日100件以上の作業をしているので、何日か経ってしまうとやり直しが大変。
なので不明な点は先に質問したり、自信がないなと思ったらいちど目を通してもらったりしています。
それでも「お伝えし忘れが…」はありますがそれは、、仕方がない。(泣
伝え忘れによる誤作業分はしっかり追加報酬をいただきましょう。
件数、金額、納期を数字でハッキリ示す
「~ぐらい」「予算感」「今週中」「月末」など、曖昧なニュアンスでお話されるクライアント様もいらっしゃるので
(これはきっと癖なんだと思いこむことにしています笑)
こちらからハッキリと数字で示して、すり合わせをしています。
- ~ぐらい→〇件
- 予算感→単価×件数=報酬(計算式も含む)
- 今週中→〇月△日(金)※週末は金土日どれになるのか。企業営業日であれば金曜日でだいたい間違いない
- 月末→営業日を考慮して土日の前で
- 当日中→時間何時までなら対応いただけるのか
こちらの感覚と先方の感覚がずれると、コミュニケーションエラーになります
言った言わないで負けるのはだいたい請負側。こちらもきちんとメッセに文章で残しておくことでトラブルを防ぐことができます。
こういった時に前職の公共交通機関で働いた経験が活きるのでありました(笑)
一分一秒を争う現場ではないですが、やっぱり時間=お金なフリーランスとして
一日二日遊ばされるのは勿体ないのですよ…
クライアントとの信頼関係構築には時間がかかる
最初の印象とかやり取り、文章の感じから「うわモンスターの匂い」と察知することも大事ですが
ちょっと揉めたり修正が入っただけで「次ないわ」と思って、切ったり断ったりしまくっていては
いつまでも継続案件が定着しない不安定なフリーランスのまま。
単にこちらの勘違いだったり、伝わっていなかったり思い込みだったりすることはよくあります。
わたしもまぁまぁ気が短いのでしょっちゅう怒るし、「ご希望に添えない場合は作業中断も可能です」と脅したり(怖
そして後々よく確認したら数字の見間違いだったり…大変申し訳ございません…
画面のこちら側でキレながらも、やり取りするメッセージにはなるべく感情を出さないように気持ちが落ち着いてから
しかしちゃんとご立腹なんですよと少し釘を刺す感じで伝えています(やっぱり怒ってる
最近だんだん怖い人になりつつあるな…
これもきちんと業務をやっているからこそ言える口ができるわけで、納期は守らないクオリティが低い段階で
モンスタークライアントが~とか言える立場になりませんからね。
わたしは絶対納期を超えて納品することはないですし、クオリティもExcelの章を見てもらえばわかるように
かなりの配慮をしてリスト作成したりしてるのでね
クライアントの意向を忠実に再現しつつ、自分のやり方を構築する
それがわたしの仕事のやり方なのです。
最初は修正や指摘をされていたクライアント様も、継続で請けているとだんだんお互いの意向がわかってくるもので
今やツーカーで「いつもどおりに対応いたします」といった状態に。
1年以上取引していると何となくわかってきて、こちらからの提案もしてみたり
急な依頼で追加報酬をいただいたりしています。ありがたいですね。
うっかりモンスタークライアントの依頼を引き受けてしまったとしても
こちらもプロとしての仕事をしっかりやったうえで、クライアントとしての作業指示をいただくように言うことは
依頼を引き受けるフリーランスとしては当たり前のこと。
商売って対等な立場ですからね。どちらが上でも下でもない。
使ってやってる風な態度ってすぐわかりますし、そういったクライアントにはわたしのように
こちらの言い分を通すような人には依頼したくないのか次頼んできません(笑)いいことだ。
お互いプロとしての取引となるよう仕事していれば、自然と良質なクライアントだけが残ると信じています。
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